『ファミリー・アゲイン』、『あの頃、君を追いかけた』と同じ会社が企画した座談会つきの試写会に行って来ました。
公開済みの映画のようだし、特に説明はなかったけど、また、DVD化に向けての企画だったのかな。
実話がもとになっているそうです。
6歳でポリオにかかり、首から下が麻痺している38歳の男性が主人公です。
常にベッドに横わたっていて、移動するときはヘルパーさんに手伝ってもらってベッドごと移動しています。
体は不自由ですが頭脳は明晰でカリフォルニア大学を卒業しており、文章を書いて自分で生計を立てているようです。
ある日、障害者の性についての取材を引き受け、話を聞くうちに、自分も興味がわいてきます。
でも、寝たきりの生活で、恋人もいません。
そこで、性に関するカウンセラーに相談したら、深い関係を持ってくれる女性を紹介してもらえることになりました。
どうやら、セックスセラピスト?っていうのかしら、そういう職業が、アメリカにはあるらしい・・・。
相談を受ける人は日本にもいそうだけど、売春とか風俗ではなくて実際に相手になることを職業とする人は、日本にもいるのかしら。
セラピストの女性には夫と子どもがいて、夫は妻の仕事がそういうものだと知っているようでしたが、子どもはお母さんのお仕事について知っているのだろうか・・・。
そういう話なので、ベッドを共にする場面も多かったし、セラピスト役のヘレン・ハントさんは何度もすっぽんぽんになっていました。
でも、いかがわしさ、いやらしさは感じなかったな。
まず、主人公の男性が超ポジティブで好奇心旺盛。
彼に関わる人々も、それぞれいい味を出していたし。
6歳から寝たきりの生活になって、呼吸困難なために「鉄の肺」という呼吸器の中に入っていて、外に出ていられるのは1日に4時間ほど。
でもその4時間で、過去には学校にも通い、今は取材をしたり、セラピストと会ったり、なかなか充実した人生を送っているような。
頭脳明晰、でも寝たきりという生活で、どうやって、この前向きさを維持できていたんだろう。
ヘルパーさんだって、いい人ばかりとは限らないけど、いてもらわないと生活できないし。
もういやだ、死んでしまいたいと思っても、自力で自殺(なんかへんな言い方だ)もできないから、前向きになるしかなかったのかな。
日本ではR18で公開されたそうです。
確かにハダカの場面が多いけど(それも全裸)、いろいろ考える映画なので、「R指定だし・・・」って敬遠せずに、いろんな人が観るといいなあと思います。
生きるということ、障害を持った方が身近にいるのってどんな感じなのか、もし自分が主人公の男性のような状態になったらどうするか、悩みがあったら、自分ならどうやって解決するのか、大変な状況に生きていても、常にユーモアを持って冗談を飛ばすことができるか・・・などなど、いろんな視点で観ることができると思います。